認知症
認知症とは
認知症とは、脳の細胞が死滅したり、働きが悪化して発症する状態です。
脳がこのような状態になると、普通に生活をする上で困難な障害が発生します。病状は6ヶ月以上も継続するので、かなり重度な病気となります。
認知症には幾つかの疾患があります。
まず変性疾患は、アルツハイマー病やレビー小体病等です。
アルツハイマー病は若年期認知症と初老期認知症があります。つまり、年齢が若くても発症する可能性があるのです。
次に、脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血、脳動脈硬化を発症させます。どちらも人間の生死に関わる重大な病気です。
認知症の症状
アルツハイマー病は、人格が変わったり、幻覚や暴力が発生します。また、徘徊や睡眠障害が発生します。人のことを忘れたり、人を間違ったりすることもあります。
さらに、時間や場所について記憶ができなくなるので、スケジュールを間違えるようになります。さらに、判断力が低下したりするので、それまで何かの決定をすんなりしていた人が、突然決められなくてイライラしたりするのは、初期症状の可能性があります。また、不安でうつ状態に陥ったりすることもあります。
レビー小体病は、日常生活の基本的なことを実行不可能になり、歩行困難になってしまいます。つまり、転倒しやすくなったり、バランス感覚を失い真っすぐ立てない状態になります。また、幻視が発生して物が違う物や人物に見えることがあります。
脳梗塞は、脳に栄養や酸素が不足することから発症します。このために、意識障害や失語も起こります。失語では、知っているコミュニケーション方法ができない状態になります。普段のようにコミュニケーションができなくなって来たら、発症を疑います。
脳出血は、脳の中で出血してしまう状態です。こうなると、運動麻痺も発症してしまいます。
脳動脈硬化は、頭痛やめまい、立ちくらみと言ったまるで風邪のような症状が出ます。これに手足のしびれや耳鳴りも加わります。これらの症状が出たら、風邪ではなくて、血流が硬化することによって発症した認知症だと考えます。
認知症の予防方法
認知症を予防するには、食生活の改善、運動、禁煙、飲酒の量を減らす等の対策があります。
また、頭を使うことが必要で、何かを考えたり勉強したり、読書をしたりして過ごします。
認知症は睡眠不足から発生することがあるので、少し眠いと感じたら昼寝をすると予防にもなります。つまり、激務で睡眠が不足していると、血流が固まったり脳に栄養が届かなくなります。これを初期段階から予防するには、活動しながらも休息をすると言うことです。
つまり、栄養素が高い食品を料理で体内に摂取して、運動をして過ごして、疲れて眠たくなったら昼間でも眠ることです。このように、体と心のバランスを取りつつ認知症の予防をして行きます。
認知症の治療方法
認知症になってしまった場合の治療法は難しく、専門家に任せるのが一番です。
初期症状だと考えられる状態が発生したら、すぐに病院へ行きます。ただし、症状の重さによっては、手術も必要です。
さらに、投薬で症状を緩和するケースもあります。他には、年齢が高いケースでは、介護施設やデイケアに通うことで対応します。
認知症のご家族の方へ
認知症では、最初におかしいと感じることができるのが家族です。本人にも多少の自覚症状はありますが、年のせいだと考えたり、病院へ行くのをためらったりします。
しかし、初期症状で対応をしていれば、予防をして重たい症状になる前に改善できることもあります。本人が嫌がっても、優しく説得して病院へ連れて行く必要があります。家族が本人に、物忘れがひどい状態だと怒ったりすることは危険です。
認知症の場合は、幻覚や噛みつき、徘徊症状もありますので、責めたりすると症状が悪化することがあるのです。
市町村や病院、厚生労働省のページで認知症に関する文章を閲覧することもできるので、家族が病気のことを理解する姿勢を見せることで、本人を支えていると伝えて行くことが大事です。
そして、本人を援助しながら、本人の介助をして症状の悪化を防ぐ必要があります。ただし、介護を一人ですると介護者が病気になってしまいますので、医師や専門家、同じように介護をしている人の団体等を利用して、思い詰めずに治療の手伝いをして欲しいものです。