睡眠の問題とうつ病との関係について
睡眠は体だけでなく心の疲れを回復するためにも重要な役割を果たします。
実際に不眠がうつ病の原因の1つになる場合があります。
そこで、今回は睡眠の問題とうつ病との関係性について紹介します。
不眠がうつ病を招く!?関係性を紹介
最近は不眠とうつ病の関連について調べた研究が多く行われています。
そこで、睡眠不足とうつ病との関連について紹介します。
不眠の人はうつ病になりやすい
不眠になった人はその後3年間にうつ病になるリスクが4倍も高まるとされています。
また、不眠が1年間以上続いている場合は、うつ病になる危険性が40倍になるという報告もあります。
さらに、以前に不眠症になったという人も注意が必要です。
ある研究では、学生時代に不眠を経験したことがあると、その後のうつ病のリスクが2倍であったとの報告があります。
以上のように、不眠はうつ病を引き起こす原因の1つの原因として、密接に関わりがあるのです。
不眠はうつ病の再発リスクも高める
うつ病が改善しても、完治には至らず症状が残ってしまうことも少なくありません。
中でも不眠は改善せずに残ってしまう頻度が高い症状とされています。
症状が残ってしまった場合は、症状のない場合に比べ、再発の頻度が3〜6倍高いとされ、不眠症状がうつ病の再発リスクを高める要因とされています。
不眠の種類とうつ病との関係
一言に不眠といっても、いくつかの種類があります。
以下に不眠の4つのパターンを紹介します。
不眠の種類 | 特徴 |
---|---|
入眠困難 | 寝付きが悪く、眠るまでに30分〜1時間以上かかる |
中途覚醒 | 眠りにつけても朝までに何度も目を覚ます |
熟睡困難 | 眠りが浅いため睡眠時間の割に眠れた気がしない |
早朝覚醒 | 予定の時間よりやたら早くに目が覚めてその後眠れない |
朝早く目が覚めたり、途中で何度も目が覚めたりといった症状がうつ病との関連が強いとされていましたが、最近の研究では、寝付きが悪いことが最もうつ病と関連しているとされています。
どちらにせよ、うつ病ではどのパターンの不眠にもなる可能性がありますので、どれかに当てはまる場合は注意が必要です。
快適な睡眠をするために今すぐできる14のコツ
睡眠を妨げる要因はいろいろですが、無理せず自分にあった方法を試すことがおすすめです。
そこで、快適な睡眠をするためのコツをいくつか紹介しますので、できることから実践してみましょう。
- 起きたらしっかり朝日を浴びる
- 寝る前のパソコンやスマホを控える
- 夕方以降にコーヒーなどのカフェインを控える
- 夕食に香辛料を含む食事を控える
- 酒を飲みすぎない
- 日中に適度な運動をする
- 趣味などでストレス解消をする
- 寝る時間にこだわりすぎない
- 寝室でリラックスできるもの(音楽やアロマなど)を使う
- 自分にあった寝具(枕やマットレスなど)を使う
- 寝室の明るさを調整(明るすぎず不安にならない暗さで)
- 昼寝は15分〜30分以内にとどめる
- 朝決まった時間に起きる
- 寝室にテレビやDVDを置かない
参考
慶應義塾大学病院|KOMPAS|睡眠障害
MSD製薬|うつ病と睡眠障害は関係あるのですか?
厚生労働省|みんなのメンタルヘルス|睡眠障害
気分障害診療における不眠管理の実態とその問題点(PDF)
睡眠障害の社会生活に及ぼす影響(PDF)
2019年3月25日 カテゴリー:こころのコラム
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